クラシック、フラメンコギターを主に製作しています。

他にはパーラーギター、ウクレレ、エレキギター(ストラトタイプ)も製作します。

製作される楽器はすべてハンドメイドで、木材の選定、加工、装飾、組立、塗装、調整のすべてをわたしのところで実施します。ほとんどのパーツは、手工具や簡単な電動工具により加工、組立、装飾が行われます。パソコン等を使用したNC旋盤などの機器による自動化は行っておりません。

一つのギター製作には400時間以上を要します。このような製造方法なので量産は不可能ですが、一つ一つの楽器の仕上がり精度を高くし、音質は狙い通りのものとなるように心がけています。

音質については、特に決まった方向性はありませんが、事前に狙った音質を得られる材料を選定するということが最も重要と考えます。材料をよく観察、聴音してその材料に適した加工、組立、仕上り寸法を判断します。

これまで先人がいろいろ試行錯誤されてきた延長線上に良い音質が存在すると考えており、そこに少しずつ手を加えていく方法で音質の改善を実施しています。

ギターに求められる事柄として音質が良いこと、壊れにくいことは勿論ですが、わたしは装飾についても重要視しています。ギターは楽器であると同時に工芸品であるとも言えます。ぱっと見ただけですぐにその優美なデザインが人目を惹き、美しいものを所有しているという満足感を得ることが出来るようにします。美しいギターを作るために妥協はありません。

ギターの完成後より、お客様との本当のお付き合いが始まるものと考えています。完成、手渡し後の修理、部品交換、不具合修正などについて私が生涯対応致します。

ギター製作にあたり目指すところは、ユーザーの希望、期待に応えることを最も重要としています。ギターが完成し、受け取った時に、本当に良かったと感じて頂き、どんな時も手放すことがない生涯の友となるギターを製作するのがGuitarra de la Floritaの目指すところです。

 

インスタグラム@guitarra_de_la_florita

製作者紹介

氏名  :中並雅文(なかなみまさふみ)
生年月日:1965年11月27日

経歴は、外航船の機関士として仕事を始めましたが、会社員に転身して機械系のエンジニアになりました。ギター製作は2018年から始め、2022年より奈良県御所市の丸山利仁先生に師事しています。主に、クラシック、フラメンコギターを製作しています。私は、音楽を通じて人生を豊かにするギター作りを心がけています。

ギター職人 中並雅文

Guitarra de la Floritaのギターの特徴

1.材料の選定

使用する材料を製作前に直接木目を見たり、タップ音を聴いて、どのような仕上がり、音質の傾向になるかを決めることが出来ます。基本的に15~20年以上シーズニングされた乾燥した木材を使用します。

2.V溝接続

ネックとボディを接続するにあたり、横板を差し込むためにネック端部に溝をV型に大きく切り込み、横板の固定に楔を打ち込み、ネックとボディを接続します。非常に堅牢な接続方法で、ネックとボディの振動の循環に有効な助けになります。これは音作りの基本のひとつとなっています。

 

3.シェラックによるフレンチポリッシュ

ラックカイガラムシの分泌した物質をエチルアルコールで溶解して塗布する方法です。紀元前2000年ごろに中国では既にあったそうです。フレンチポリッシュとは綿の布で作ったてるてる坊主でシェラックを塗る方法です。非常に薄く塗ることが出来るので楽器の振動を妨げる影響が少ないです。

 

4.Vネックジョイント

1700年頃のギターに既にこの接続方法が見受けられます。この接続方法が特に音質に大きな影響を与えるわけではありませんが、非常に美しく優美なディテールです。

5.装飾関係

ロゼッタはギターの顔です。ここにオリジナルのデザインをすることで世界に一つだけのギターが出来ます。表板、裏板、ヘッドストック、バインディング、パーフリングなどにも独特な装飾をすることが可能です。可能な限り期待に応えたいと考えています。

6.ストラトタイプ

ピックアップを自作します。インピーダンスを指定の値に設定することが可能です。ネック、ミドルは低めに、ブリッジ側は高めに設定することを推奨しています。指板は20年以上シーズニングされたものを採用しています。ボディ中央部、指板を動物性の(にかわ)で接着しています。塗装はニトロセルロースで実施します。