ギターのデザインの勉強をするために興福寺へ行ってきました。新しいギターに興福寺の意匠を取り入れたかったためです。
興福寺は、わたしの家に非常に縁の深いお寺と言われており、このお寺の意匠を取り入れたいと思っています。
何度も焼失、再建を繰り返し、今から600年ほど前に今の形になったとはいえ、現在も通用する素晴らしいデザインであり、強度をもつ優れた建築であることに間違いありません。
現在の建築物は、スクラップ&ビルドが基本的な考えとなっており、またその期間が30~50年程度に計画されており、なんとも寂しいものだと思います。
いろいろな建物が同じ敷地内にありますが、基本的に色、形状、構成は統一されており美しいです。
そして、基礎についてよい品質の花崗岩が使われており、設置したレベルもかなり精度が高いとみうけられました。現在のように電動や油圧器具があれば簡単に切削加工できますが、すべて人力で整形したというのは「これはすごい」の一言です。
現在は、基礎に石を設置して、その上に柱の底面を加工して直接据え付ける方法は、建築基準法で認められておらず、許可が出ません。これについて是非を語る立場にありませんが、さびしいことだなあと感じています。
私の作るギターも長生きすることを前提に考えて製作しています。きちんとメンテナンスすれば200年、300年と人の一生より長生きするギターを作ることを心がけています。2024.1.19