モザイク素材である白色無地のシナ材に染色をしました。写真の右は白色無地です。左は販売されている黒、中央は今回染色した濃紺(ミッドナイトブルー)です。
以前からオリジナルのロゼッタについて色調を美しくしたいと考えていましたが、市販の染色済みのシナ材は限られており、頭の中でイメージしている色調のものは存在しませんでした。
希望する色は、パッと見た目は黒だけどよく見ると濃紺色です。ミッドナイトブルーとも言われています。かなり昔、車を運転していて交差点で赤信号で停車した時に横に停車した車がちょうどそのような色でした。夜の街の明かりに照らされてかっこいいなという記憶があります。これが取り組もうとした一つ目の理由です。
また染色に取り組もうとした二つ目の理由として、先日、近所の博物館でゴッホのプロジェクションマッピングが開催されていましたので、観てきました。その際に絵の色彩の美しさがとても素晴らしいと感じました。「販売されている材料の色をそのまま使っていても、こんな絵の色彩のように良くならない」と考え、木材の染色の必要性を感じたわけです。
そこで白色無地のシナ材を染色することで、希望する色調のモザイク素材を手に入れようと考えました。染色剤を探したり、見つかってもどのようにすれば好みの色になるのかノウハウは全くなしの状態でした。
思いつくのは簡単ですが、実際に自分の技術として再現性のあるものにするのは時間のかかることです。
また染色が出来ても次に接着剤で材料を張り合わせることが不可能など問題が発生して、そのたびなんとかクリアして漸く希望の色、接着が可能なシナ材を手に入れることが出来ました。
これから使いたい色のモザイクが使用できることで、インレイやロゼッタのデザインの可能性がさらに広がりました。もっと美しい色が作れるように今後とも精進します。 2023.07.25