工房内の湿度管理

ギター工房が漸く完成して、通常通り製作と営業活動を再開しました。

 

現在、デザインクリエイティブセンター神戸(通称;キイト)の4階のラボスペースの一つに間借りしているのですが、ここは海のすぐ近くにあり、海風が部屋に入ってきて気持ち良いのですが、大きな問題点を抱えていました。

 

それは部屋内が非常に高湿度であり、金属製パネルで間仕切りしてあるだけで、床は絨毯で吸湿する材料で構成されていないということでした。

 

入居前の湿度は8月で80~90%、時に100%近いことがありました。これはギター製作に大きな問題を及ぼします。つまりこのような高湿度下で製作すると、完成、出荷後にギターが変形、割れを起こすことが予想されました。

 

そこでできる限り壁面を木材の壁に変えて吸湿するしかないと判断し、杉材を張ることにしました。現在、床(コンパネ+フローリングの計40mm)と壁3面(コンパネ+野地板の計25mm)の杉材で覆っています。

 

この床と壁の施工により大幅に工期が必要となり、11月初旬に工房開きの予定でしたが、2024年の年明けとなってしまいました。

 

その結果、杉板で4面を覆った効果は大きく、工房内の湿度は平均して50%±3%にまで低下し、雨の日でも53%程度です。これであればギター製作に問題がありません。今は冬季で外気そのものの湿度が低いこともあり、心配ないのですが、夏季になってどうなるのか確認して、木材の壁面追加など考えていく予定です。

 

早く工房を開きたかったために杉板を十分に乾燥させる時間がなく、せっかく隙間なく壁に板を張り付けたつもりが、乾燥して隙間だらけになってしまいました。これは余裕が出来た時にきちんと乾燥した建材を購入して、張り直したいです。2024.1.19

 

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